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われに三宝あり  「中国の思想」老子・列子より 徳間文庫・奥平卓+大村益夫訳

 「大きいことは大きいが、どことなくぬけているようだ。」わたしの説く「道」を世間はこのように批判している。
「道」はたしかに大きい。大きいからこそ間(ま)がぬけて見える。間がぬけて見えないくらいなら、大きいなどといえはしない。
 この「道」から、三つの宝が引き出せる。第一は、「人をいつくしむ」心である。第二は、「物事を控えめにする」態度である。第三は、行動において「人の先に立たない」ことである。
 人をいつくしむからこそ、勇気が生まれる。控えめだからこそ、窮まることが無い。人の先に立たぬからこそ、人を指導することができる。
 もし、いつくしみの心を持たずに、ただ勇のみをこころざし、控えめな態度も知らずに、ただ無窮のみを願い、退くことも忘れて、ただ、人に先立つことのみを考えるなら、結果は破滅あるのみだ。
 いつくしみの心をもつ者は、戦えば必ず勝ち、守れば難攻不落である。いつくしみの心、それはまさしく、天が万物を保護する心なのだ。


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 老子は、三つの心構えを教えている。

>第一は、「人をいつくしむ」心
>第二は、「物事を控えめにする」態度
>第三は、行動において「人の先に立たない」こと

 全て苛烈な競争社会においては敗者の条件である。
現代における成功者と呼ばれる方々は、この逆を実践している。
>就職活動においては「自分の強みを上手く売り込み」他の面接者に勝とうと努力する。
>会議の場では自己の「主張」をし、その正当性を論理的に説明する。
>何事も先だって行うことが、その後の競争において有利な地位を築ける。

 もし上記の条件が老子であったなら・・・想像してみよう。
就職活動いおいては、「人の和がどれだけ創造性を伸ばす素地となるか、その基礎が人をいつくしむ心」と発言するかもしれない。
会議の場では、主張を個人の考えから「公(おおやけ)」の次元へ引き上げる、鶴の一声を発するだけかもしれない。
先行者優位は、足るを知り、他社との競争へ走らず、シェアが低くとも堅実に利潤を上げ、消費者から信頼される商品の開発を行うだろう。

 結果、どちらが生き残るかはわからない。
老子が正しくとも、世間の価値観が、競争社会である間はむしろ異端の扱いを受け、
人生が終わる前に考えが通らないかもしれない。

 ただ、歴史を見れば、項羽と劉邦の違いを見ると、
項羽が滅亡した理由が、三宝の欠落に見える気がする。
だから、老子の考え方が通用しないとは言い切れない。

 最後に思うのは、苛烈な競争社会に自ら乗り、身を壊しても自殺するほど悩んでも、
それは損だと思う。競争社会においても、無理に熱を入れず、自分の心と判断力を持ち、
良心に従って生きることだけでも、人としてこの世に生を受けた意味はあると思う。
一部の猛烈な偉人と、凡人の行き方は違って良いと思う。
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theme : 哲学/倫理学
genre : 学問・文化・芸術

tag : 老子 人間学 生き方 三宝

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