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昼夜兼行の進軍について 中島悟史 曹操注解 孫子の兵法より

 さらに普通の倍のスピードで進撃し、百里まで追撃したところで、敵軍が突然反撃して決戦になったとしよう。
昔、こんなバカな戦い方をしたせいで大敗したばかりでなく、
いっぺんに三人の將軍が捕虜になった歴史の実例がある。
 それと言うのも普通の倍以上の速度で進撃しようとすれば、
体力があって速く走れる少数の兵士たちは先に行ってしまい、
それよりも体力が劣る兵士たちは後ろに取り残され、進撃に疲れはてた脱落者が続出するからである。
 十人に一人でも最後までついて来れたら、まだいい方なのだ。
当然のことながら、兵力はガタ落ちになり、ようやく残った兵士も激しい疲労で、
いざ決戦となると役に立たない。

曹操 百里もの長い距離を、昼夜兼行で全力疾走した後で、
決戦に持ち込まれるなんて、もうダメだ。救いようがない。
大敗して三將軍が捕虜になったという伝説ももっともである。


曹操注解「孫子の兵法」

豊臣秀吉中国大返しは、約180キロを5日間で走破している。

これはいわば兵法上の常識を覆した行動と言える。
明智光秀が兵法に通じている程に見破れない行動だろう。

しかし、上記の将軍が行ったのは「追撃」である。
兵士が脱落した後に兵士が補充される事は考えにくい。

しかし秀吉の行った大返しは、道すがらに
中川清秀、高山右近、池田恒興、織田信孝、丹羽長秀と合流し、
現地に於いては最初の軍勢の数よりも増強されているところが違っている。

仮に秀吉が単軍で行った場合は、明智軍一万六千に到底敵わなかっただろう。

恐らく秀吉の戦略は、「秀吉軍明智軍と対峙する事」に意味を置かず、
豊臣秀吉明智光秀軍に織田信長の敵討ちが為に一矢報いた事実」が大事だったのではないだろうか。
決戦場に陣を張る軍勢で豊臣軍が一握りであっても、
この決戦の発案者・責任者が秀吉自身であれば、戦略的には目的が達成されるのだから構わないのではないか。

山崎の戦いで負けない準備を怠らなかったのは当然であるが、
勝敗は別にして、遺臣としての務めを行った忠臣となる方が政治的に勝利できる。

別に現在の軍勢で遠方の敵と戦う必要は無いのだ。
将軍さえ現地に到着し采配をふるうことができれば・・・

兵力の分散は兵法のタブー。
果たさなければならない決戦の主力を友軍に担わせる。
仮に決戦後、功を独占せんが為に友軍が裏切り襲ってきた場合はどうするべきか。

決戦の最中に行う事が有る。
大返しで後続してきた自軍を合流させず、
しかるべき地に集結させ、休息をとらせ、戦の準備を整え、伏せさせる。
決戦後の自軍が貧弱である事につけ込んで裏切る友軍であれば、
集結地点まで誘い出し、自軍本隊の伏兵と共に包囲殲滅すればよい。
逃げてきた自軍は疲弊しているが、伏せていた自軍は気力充実しており、
先の決戦で疲弊した元友軍を破るのはたやすい。
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genre : 学問・文化・芸術

tag : 昼夜兼行の進軍について 中島悟史 曹操注解 孫子の兵法 中国大返し 豊臣秀吉

comment

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こんにちは

お久しぶりです。スカイラインV35です。

何か面白いですね、この話。
戦いというのは、合理的に行わなければならず、そして、裏をかく敵の裏の裏をかいて、裏の裏の裏をかく裏切りにも備えなければならない。
戦略的でなければ、戦いに生き残れないんですね。厳しい世界なんですね。

コメントありがとうございます

>スカイラインV35 様

「最後の瞬間」に立っていなければ勝利者とは言えないんですよね。
ですから、凱旋行進中に指導者が暗殺されれば、指導者は敗北したことになります。
ですが、国民にとっては勝利した事実は何ら変わりません。
まぁ、次の勝利の見込は薄くなりますが。

勝利の基準は、その立場毎に違うのだと考えています。^^
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