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まほろばの泉様の「侠客が郷に入ること」を読んで

とても安岡先生の人物像が浮き彫りになる話で、面白い話だったので、引用させて頂く。
まほろばの泉様

以前、安岡正篤氏と恩師の席のことだった。大勢の参会者があったが懇話しているときに凝視せざるを得ない容像の人物が近寄ってきて慇懃に頭を垂れた。
大柄ではないが強固な体躯で白髪、目じりが細く荒ぶれた様子はないが、畏怖を感じるような落ち着きがあった。

いつものことながら安岡氏は丁寧な礼を返していた。どうも安岡氏の傍にいると政治家、財界人、官僚、浪人、侠客など人別をこだわらない、しかもその道の人物が近寄ってくる。

(中略)

安岡氏は人物を身形、地位、学校歴、財力では量らなかった。つまり人物の器量をそのようなモノでは観なかった。小生にも都度、「無名でいなさい」と説いた。
器量に沿わない役割をもつといらぬ苦労をする。維持する為に肩を張り、ときには心にも無い虚言を弄す。
「これでは道を極めることは出来ない。自分の特徴を知ったら伸ばすことだ。またその目的が人と変わっていても恐れることは無い。そのための勉強だ」

冒頭に挙げた人物もそうだった。ただ「神戸の柳川です」と言っただけだったが、それだけでも充分だった。何を稼業としているのか、国別、出身は。学歴や地位は、あるいはその所属しているとしたら大きいか、小さいか、はたまた有名か、応答には何も無かった。
両者には棲む世界は違っても相手の矜持を超えない簡潔で実直な応答があった。

(中略)

世間には色々な稼業や職分がある。縁があって何処に棲もうが変わらぬ座標であり、良質の習慣性がある。

その一つに或る侠客の姿がある。
短気で、粗暴だが人情に厚い人物が縁あって侠客という名がついた。揉め事の仲裁もあるが稼業同士のいさかいもある。ある抗争とよぶいさかいがあった時、大勢の町の人たちはその侠客の家に集まりその親分を守ろうとした。゛町の人゛といっても荒ぶれた人を想像するが、みな普通の人だ。なかには「素人のほうが刑が軽いので私が行く」と興奮する者もいた。親分はやんごとなき問題への意地だが、町の人は日頃世話になっている親分へせめてものお返しだった。これは、本当にあった話である。

(中略)

ヤクザにしておくのはもったいない、とは聞くが、町の人に慕われ応援され、特殊な世界で特徴ある才を発見して伸ばすのもその世界の特殊性でもある。

 やはり、身近に師と接してこられた方の言葉には、真実がある。

 こういう安岡先生の姿勢を、小さいながらも見習わせて貰っている。縁あって出会う者は、たとえ侠客であっても、政治家であっても、姿勢と心は同じであること。しかし、こういう事を理解できない相手が俗世には多い。生きている境地が異なる為であろう。その道(本物だけの生きれる世界)に入れば、それが自然体で通る様になると思う。

 侠客の理解をする事が出来たのは、勝海舟の父の勝小吉の人生を知ったからである。
それによって、考え方に影響を受けて、彼らを見る視点が変わった。
でも、最近のその筋の方には、侠客とは違う偽物も増えてきたと嘆く声を聞いたこともある。

 それから、子供の頃より、身近に無頼の徒やヤクザの集まる雀荘に無邪気に遊びに行ったり、
知人でも夜の商売の経営者が居たりするので、別段私には違和感のない世界であった。

 どの世界にも、本物同士でしか通用しないモノが必ず存在している。
異種の世界へ出ても、本物同士なら語らずして察する。そういう境地まで進みたいのが本心である。

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tag : 侠客 安岡正篤

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No title

 いい話でした。
 14日(土)午後6時から、池袋の東京芸術劇場の小会議室で、私主宰の「姚江の会』があります。人数は、いつも10名弱です。増やす気がないので・・・。
 今回は、元・やくざの組長だったF氏の体験談を聞かせて頂くことになりました。つい最近、出所されたばかりです(笑)。
 刑務所内では、今回出所するまでの11年間、陽明学の勉強会を主宰して、やってこられた方でもあります。
 壮絶極まる壁の向こうの話などを、いろいろと直接耳にできる機会です。よろしければ、如何でしょう。
 興味がおありでしたら、拙著を出して下さっている㈱三五館の編集部の方に、「ブログ友達で、私がそう言った」といって、私の連絡先を聞いてください。
 急な話ですが、この記事を読んでいて、つい思いだしました。
                              林田明大 九拝

林田先生!

 連絡先は睦さんに伺っていますから、大丈夫です。
…もしや、電話した私と、儒侠の瓠洲は別人と思われましたか?
ただ、やはり終業が20時なので、二次会からの参加になってしまいます。

 塀の中の世界。良い話も、悪い話も聞きますので、現実が知りたいところです。それによって、経験できない場所の見識が広まり、任侠の世界の深層の部分も知れそうです。私は子供の頃からの環境で侠客の方も様々だと思いましたし、同じ日本人として普通に接する事ができると思います。

 この記事の元の、まほろばの泉様は、任侠話も読めるのでリンクを張らせて貰っていまして、以前も転載させて頂いたりしたんです。生の話が多く、大変為になります。
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