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人物を棄遺せざるの要術 吉田松陰 「福堂策」より

人賢愚ありと雖も、各々一二の才能なきはなし、湊合(そうごう)して大成する時は必ず全備する所あらん。是れ亦年来人をして実験する所なり。人物を棄遺せざるの要術、是れより外(ほか)復(ま)たあることなし。

人には賢い人、愚かな人がいるとはいえ、それぞれ一つや二つの才能がないという人はいない。それらを総合してまとめれば、必ず完璧に近い人物となるであろう。これは私が数年来実際に人を教えてみて、経験してきたものである。絶対に人を見捨てないという手段は、これより他にはない。


吉田松陰名語録―人間を磨く百三十の名言

 この章は私の吉田松陰先生の一番好きな人徳である。
もうこの一言を聴いたときに、この人の本は読んで於かねばならないし、私も自分や人を励ます時にこの言葉をよく用いる。その才能を見いだせたのが、吉田松陰先生の門下に偉人が輩出された理由である。その人物眼を無くしては、ただの学問所で終わっていただろう。現代にも、本物と偽物が存在するように、吉田松陰という人物が本物であることを示している言葉の一つが、これである。

 いくら激励叱咤しても、何に向くのかを言い当てられぬようでは、指導者失格である。むやみやたらに褒めたり激励すると、人は方向を見誤り、覇道でも平気で進んでしまう。その危険性を見抜いて、和らげること。此ができて、初めて人を教える資格があると、私は思う。

 私が教育者であれば、盗賊には鍵破りの技術から彼の器用さを教えて飾り職人の道を示し、猛者には、自分の力が人並み以上であることは人を傷つけることもあるから、力はなるべく人前で誇らず争いを避け、よくよく考えて必要であれば力を使いなさいと説く。説客には、正しいことを主張しても時機という物が有る。機が熟さなければ、古典を用いて現代にも通用する様に説き、相手を観てから説き方を変えなさい。自分の説が正しければ、世間の毀誉褒貶になど縛られず、自己の修養を積めば、いずれ必要とされたとき大鵬の如く羽ばたけるであろう。なんて、三流儒者の分際で偉そうに話をするだろう。

 自分の子供には、よくよく洞察して、向いていること興味のあることには、なるべく良い環境と道具を揃え、良い師をつけたいと思っている。だから、人物と出会うときは内心血眼になっているのだ。将来、我が子を託す師は居ないものかと。

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tag : 吉田松陰 人間学 福堂策 人物を棄遺せざるの要術

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