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「理想も考案も確実ならざる博奕政治家・・・」 植村正久 無主義の世界・無信の世界(明治23年)より

理想も考案も確実ならざる博奕政治家は、妄りに世を騒がせ、徒らに政務を乱雑ならすむるのみ。

   現今の政治家の大多数は、日本の国是に対して明確なる意見を有せず、一心不乱にその理想の成就にもつとめず、夢のような政界において夢のような事業を営もうとしている。このような、理想も考案もはっきりしない博打打ちのような政治家たちは、やたら世のなかを騒がせ、いたずらに政治を乱雑にならしめるだけである。ほかになんのプラスになるところもない   

日本名言辞典 (1969年)
 明治23年の明治中期の政治の状況を述べた、植村正久という、元幕臣の思想家・キリスト教の伝道者・牧師・神学者・説教家という様々な顔を持った人物の発言である。当時も、政界が大きく乱れた様であるが、平成でも明治でも同じ現象が見受けられ、植村さんも、まさかこんな所で自分の考えが改めて発表されているとは思っても居ないだろう。キリスト教徒の側面よりも、幕臣としての政治に対する着眼点が鋭い指摘だ。

 三つの点で、現在とよく似ていると考察している。

●明確なる意見を有せず・・・党のマニュフェストの連呼のみ、一人では何も出来ない。ピンチになると途端に弱気になる。

●夢のような事業を営もうとしている・・・財源の明確でない、もしくは財源が確保できていない、そういう理想だけの上に立脚した政策を立てる事。

●理想も考案もはっきりしない博打打ちのような政治家たち・・・実際に、これから何年日本をどう変えたいから、どこからどれだけの資金を集め、だれをその職に充てて、具体的にどのように行動するか。こういう事を考えないで居る政治家のこと。

 これを、法務、外務、財務、文部科学、厚生労働、農林水産、経済産業、国土交通、環境、防衛、公安、といった職責や立場を得た場合の政策を日頃から練っているか。政治家たる者は、日頃からどんな職責を与えられてもそれを全うできるように自己鍛錬することが必要で、その為に、一般の人間よりも激務になり勉強も必要なため手厚い保証がされている。

 しかし、この中の一種類しかできませんということであれば、民間から専門化を招くか、内閣府特命担当大臣として専門職を設ければよい。政治家たるもの、それぞれに自分の考えと、方法論を研究しておくべきだと私は思う。それが職責なのだから無理もない。力不足と自覚したら、出来るだけ優秀な後任を推して、自ら去る清廉さも求めたい。これが民間企業社員なら、会社からリストラされる事を意味する。

 「政治家になってから、勉強します」というのでは、ハローワークで「若年トライアル・若年奨励金併用求人」で就職する若者に似ているが、前者はタチが悪い。政治は、敷居が高すぎるからだ。何年間掛けて、政治家の本分を尽くせるまでに成長するか。それまで他の議員と同じ待遇でよいのか。こういうふうに本人が考えると、税金で報酬を頂く事に申し訳なさを感じて、不勉強な間は出馬せず、自力で相応の知識を身に付けてから出馬するのが筋と廉恥を知る者なら選択する。選挙一ヶ月前に出馬を決意するのは批判の対象とはしなくても良い。ただし、決意の段階で、官僚とやりあえるだけの知力を要していればという条件付きで・・・実力は、其の後で自然に発揮される。

 これだけ追い込まれた日本を背負い込む政治に参加するのだから、それだけの実力を発揮してもらわなければならない。大変かも知れないが、貧富の差が激しい国となってしまい、とある治世下の中国・古代国家の国民よりも幸せを感じる事の出来ない時代だ。そう思っている国民の人数分の責任を負っていると思って、国政にあたって欲しい。出馬し、選ばれた存在なのだから・・・

 明治23年に教訓を残して下さった方がいても、それから約80年もの間に人間が全く進歩しなかったという事になりうる。植村さんに顔向けできない。歴史と人間学を学ぶ事は、悔しい思いをする事が多い。

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