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「国民が国威国光の虚栄に酔ふは・・・」 幸徳秋水 『帝国主義』より

国民が国威国光の虚栄に酔ふは、猶ほ、個人のブランデーに酔ふが如し。

   一国の国民が、その威光の虚栄に酔っている状態は、ちょうど、一個人がブランデーに酔っぱらっているようなものだ。
かれらは、すでに酔っぱらっているから、耳が熱し、眼がくらんで、気が徒(いたず)らに揚がるのである。
そのために、屍の山を越える戦争の悲惨な光景、血の河を渡るきたない有様を想起することがない。
そうして、昂々然として、得意になっているのである  


日本名言辞典 (1969年)
 ロシアとの戦に勝った後の日本の姿を、幸徳秋水が危ぶんで苦言を呈したのだという。

 戦場で血を見ない将帥だからできる酔狂である。
戦地にいた将帥であれば、ブランデー・肴の肉を見ただけで、兵士達の体から流れ出た血液、
爆撃で引きちぎれた胴体からはみ出したハラワタを想起し、そんな悠長な気分に浸れるものか。
そういう悲惨さを目の当たりにせずに戦況を机上のみで知り、指示を出していた将帥の元で
死んでいった兵士達は護国神社で祀られたとしても、どういう思いであろうか。

 国が栄えても其れを制御するのに苦心が要り、国が衰えても慌てふためく者を制御するのに苦心する。
人間というのは、状況を問わず、道を誤りやすい生き物なのだ。自分を省みる事が出来なくては、
どんな時代に於いても正常な神経を維持する事は難しい。

 時として、周囲の人間100人が言う視点の中に身を置いて、人道に沿った視点で身を正さなければならない。
一個人でも苦労するのに、官僚、政治家となるにしたがって、それを守るのが如何に難しい事か。
ただ、志のみが胆にあり、道を示してくれる物である。そして、志を養うのが、学問である。

 その志を培うのに、国や学問は選ばないと思う。第二次世界大戦後の東京裁判時、
パル判決書の様な気骨のある判断をすることができるのだから。
その人間の人生の意義に対する真剣さと、学識・見識が、志を育てるのだろう。

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theme : 文明・文化&思想
genre : 学問・文化・芸術

tag : 幸徳秋水 人間学 戦後 国威国光 虚栄 酔う パル判決書 気骨

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