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冬がいい 老子と暮らすより 加島祥造

観光業者がわざわざ探す自然と違って、ここの自然は、ひとに見せつけないんですよ。
自然というのは、自分の美を誇示しないですからね。

(中略)

人に見せつけない自然からは、なんとも言えぬたしかなうれしさが伝わってくる。
こちらは、ただそれを自分だけで喜んだり、わくわくしたりすればよいわけです。

(中略)

年とともに、こうした四季の美しさがやっとわかるようになってきたんです。
たとえば前に話した夕菅の花の美しさ、気高さを知ったのは、六十近くになってからでしたよ。
年を食ったことで、またまったく新しい意識が生まれる。
さまざまな風物と自分の情念の結び合いが起こる、自然のなかにいると、こういう不思議さがわいてくる。年齢を重ねるほどそうなってきて、それで「いまここにいる」という自分が、ふと自覚されるのです。


老子と暮らす 知恵の森文庫

「老子」新訳―名のない領域からの声


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theme : 文明・文化&思想
genre : 学問・文化・芸術

tag : 加島祥造 人間学 老子 伊那 伊那谷 自然

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